タントリック・セックスとは？

「タントラ」という言葉は今日、多くの意味を持ちますが、最も重要な意味は「意識を拡大する道」というものです。

サンスクリット語の語源である「タン」は「拡大する」という意味です。タントラ哲学の神髄は、「神でないものは存在しない」ということに集約されます。

タントラは、抑圧の道でも耽溺の道でもありません。人生のあらゆる場面で、愛と喜びと至福を経験する力を取り戻すための道なのです。マインドフルネス、気づき、そして、より高い意識状態への成長を促すものといえるでしょう。

タントラへの道には様々なものがありますが、自分や他者、そして私たちの住む世界を生きていく知恵を与えてくれます。

タントラの一つの側面は、自分とパートナーとの親密で官能的な体験に、心を開かせてくれるということです。

何がセックスを、「タントリック」なセックスに変えるのでしょうか？

私たちが「普通の」セックスをするとき、それは基本的には身体的欲求や衝動を満たすものです。しかし、タントリック・セックスはそれを超えます。

タントリック・セックスは、意識してセックスをすることであり、非常に強力な媚薬となるものです。恋人とのダンスのようなものです。オーガズムを得ることが目的ではありませんし、性交を伴うとは限りません。

最終的には、相手に感謝し、つながり、より緊密な絆を作ることが大切です。

ここでは、性生活に革命を起こす、3つの簡単なタントリック・セックスのエクササイズをご紹介します。

目を合わせる

これは慣れるまで時間がかかるかもしれません。

最初は、恥ずかしかったり、バカバカしいと感じたり、笑ったり泣いたりするかもしれません。

まずは対面して座り（ベッドの上が理想）、お互いの目を見つめ、視線を和らげ、数分間そこに座り、どんな気持ちや感情が湧いてくるか見てみましょう。

愛を深め、恥じらいをなくし、心を開くことで、お互いが見られていると感じられるようになる、素晴らしい練習方法です。

タントリックマッサージ

ゆっくりとした感覚のマッサージは、官能を探求するもう一つの強力な方法です。また、複数のオーガズムを得るための鍵にもなります。

マッサージの受け手は横になって身を委ね、自分の快感に意識を合わせます。

施術側は、マッサージの強さとリズムを変えたり、異なるストロークを使用したりして、受け手の体に沿ってゆっくりと瞑想的に手を移動させます。

もう一つの重要な点は、未知のスポットを刺激することです。全身をマッサージした後、普段は愛撫しないような隠れた性感スポットを刺激することから始めてみましょう。

次のような部位があります。

膝の裏
太ももの内側
肘の曲がった部分
耳たぶ
唇

受け手が快感の呻き声をあげたら、優しく徐々に強弱をつけます。

パートナーの膝の上に座る

タントリック・セックスの最も有名な体位のひとつに「ヤブ・ユム」と呼ばれるものがあります。これは、シヴァとシャクティ、つまり男性性と女性性の力の融合の象徴です。

男性が足を組んで座り、女性が膝の上に座って足を包み込むようにするのが一般的です。対面座位とも呼びます。

二人が一直線になったら、まず二人で深くゆっくりと呼吸を合わせます。

そして、ゆっくりとした動きで、円を描くように、心地よいと感じられるリズムを見つけ、二人の性的エネルギーを活性化させるために、一緒に動き始めます。

ここでは呼吸がすべてです。お互いの呼吸を合わせることで、より高い快楽の状態へと変容することができます。

骨盤から背骨、そして頭へと深い呼吸をしながら、オーガズムのエネルギーを引き出します。

この体位は、服を着たままでも、裸でも、また挿入中でも練習することができます。そして全身のエネルギーのオーガズムを体験することができます。

女性のためのタントリックの秘訣

オーガズムに近づいたら呼吸を遅くすることです。ほとんどの女性は、自分自身がピークに達するのを感じると呼吸が速くなり、オーガズムを引き出そうと緊張してしまうのです。

そうではなく、お腹の力を抜いて、ゆっくりとお腹で深呼吸をしましょう。オーガズムはより長く続き、より強烈になります。

もし、自分のセクシュアリティを探求する方法を探しているなら、上記のエクササイズは、そのヒントとなるでしょう。

タントラは宗教ではありません。それは実践であり、存在の在り方です。